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「大阪人権センター」移転 4月にも 耐震問題、民間ビルへ(産経新聞)

 「大阪人権センター」(大阪市浪速区)に事務所を構える部落解放同盟大阪府連が今年4月にも、港区波除の民間ビルへ移転することが9日、分かった。センターに入居している府人権協会や府地域支援人権金融公社など約20団体も同時に移転する。センターは約40年前に大阪府が建設。同和対策事業が終了した後も無償貸与してきたが、耐震性に問題があることなどから、府が退去を求めていた。移転後、府はセンターを解体するといい、同和対策事業の象徴的な建物が姿を消すことになる。

 府連によると、移転に伴い府連と部落解放大阪府企業連合会(大企連)の幹部らが昨年6月、テナント会社「H・R・C」(浪速区、代表取締役・高島正彦大企連理事長)を設立。同社が港区にある民間の中古ビル(10階建て)を買い取り、新しく「おおさか人権センター(仮称)」として移転する各団体に部屋を貸し出すという。

 大阪人権センターは、同和対策事業を促進する総合施設として、府が大阪市から土地の貸与を受けて昭和44年に建設した「部落解放センター」が前身。同和対策関連法の期限が切れた平成14年3月を前に現在の名称となった。

 その後も府は建物を府人権協会に無償貸与し、協会がテナントから維持管理費を徴収して運営。市人権協会や識字の普及に取り組む「おおさか識字・日本語センター」なども入居している。

 センターをめぐっては、橋下徹知事の財政再建策で、貸付料の減免が見直され、有償化が一時検討された一方、センターの西館は23年度までに、東館は27年度までにそれぞれ耐震化工事が必要と判明。工事費や当面の維持費だけで8億円以上かかる見通しとなり、府は22年3月の閉館を決め、各団体に退去を求めていた。移転後、府は建物を解体し、土地を市に返還する方針。

 府連は今回の移転によって、同和対策事業時代の象徴と位置づけてきた公的施設を出て、事業の対象でなかった地域の民間ビルに拠点を置くことになる。

 府連は「府からの一方的な退去要求には異議がある」としながらも、「部落解放運動はまだ行政依存体質から抜け切れていない。特別対策事業の終了により、部落解放運動離れが加速し、同盟員の減少につながっていることも否定できない。公的施設から退去し民間の施設に転居することで運動スタイルそのものを転換させたい」としている。

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